●海のマメ知識 その4「おもかじ・とりかじ」
今回は船舶などの操縦で用いられる用語の、
「おもかじ・とりかじ」についてお話します。
よくテレビや映画などで、操縦者に向かって
船長が「おもかじいっぱ~い!」などと命令
しているシーンなどがありますよね?
その「おもかじ・とりかじ」とは何故そう呼ばれる?
その由来みたいなものはあるの?
そういった疑問にお応えできるものをご紹介します。
☆おもかじ とりかじ
和船の操舵命令は、船首を右に向ける時は「おもかじ」、
左へ向ける時は「とりかじ」であるが、その根拠は 船針盤
(ふなじしゃく)にあるという。
船針盤は子(北)の目盛りが船首になるように置いて使用するので、
右舵正横が酉(西)、左舵正横が卯(東)の目盛りとなる。
従って舵柄を左へ動かすことを「卯面舵(うむかじ)」、
右へ動かすことを「酉ノ舵(とりのかじ)」と称した。
卯面舵が転化して面舵すなわち「おもかじ」となり、
酉ノ舵が酉舵すなわち「とりかじ」 になった。
操舵に舵輪を使う現在、その回転方向は舵柄の動きと逆であるが、
日本語の操舵号令としては今でも 使われる。
普通は聞き間違えないよう「おもーかーじ」「とーりかーじ」という風に
長く引くアクセントの位置 で区別されている(海の昔ばなし)。